2010年08月27日
シナリオ研究 プロジェクトX その2
『プロジェクトX』の~世界規格を作った~VHS・執念の逆転劇~は、小生はそれこそ30回くらいは見ました。
あの当時、プロジェクトXのすごさを知ろうと、ナレーションの書き写しと映像の使い方、ストーリーの進め方を研究しました。
そして多くのことを教えてくれましたね。
番組を作るディレクターは、元となる素材をどのようにして集めるか…考えるのですが、『プロジェクトX』の場合は、過去のプロジェクトを語る人物(※インタビューやスタジオでのトーク)に加えて、
過去の写真や映像、資料などを効果的に説明するナレーション(田口トモロヲ氏の)
場合には再現VTR(役者が演じる)を乗せるか、
今の映像(風景や職場などを写した)を構成し、
こうした素材を元に、プロジェクトのストーリーを説明していく手法です。
過去のプロジェクトを題材としているので、今現在残っているネタ(題材)のインパクトによって、シナリオの構成が変わってきます…
サガテレビのディレクターさんの解説の抜粋を以下に書きます。(※佐賀大学の『伝え方セミナー』で話された内容)
『プロジェクトX』の~世界規格を作った~VHS・執念の逆転劇~では、同番組のディレクターが「度肝を抜かれるような素材(映像)」があった。
それは、このテーマの主人公だった「ミスターVHS」と言われた日本ビクター元副社長の高野鎮雄さんが平成4年1月21日に亡くなった際、かつて「VHSを開発した日本ビクターの横浜工場に霊柩車が回るシーン」。
その中で、同社の工場の社員が霊柩車を出迎えて、その中には横断幕が…。
『ミスターVHS 高野鎮雄さん ありがとうございました 安らかにお眠りください』
この素材(映像)が残っていることを知ったディレクターやドたまげただろう。そして、この映像にどうストーリーをつなげようか考えただろう。[抜粋了]